この記事で分かること
- グラフィックボードの役割
- グラフィックボードとGPUの違い
- メーカーについて
- スペックの見方
ゲーミングPCで「グラフィックボード」という言葉を聞くと思います。
PCゲームのパフォーマンスを決定づける重要な存在です。
本記事では、グラフィックボードとは何なのか?を初心者向けに、
役割、グラフィックボードとGPUの違い、メーカー、性能の見方を解説します。
グラフィックボードとは?

グラフィックボードは映像や画像の処理を行うパーツです。
(グラフィックカード、グラフィックス、ビデオカード、ビデオボード、グラボとも呼ばれています。)
通常のPCは最低限の映像出力機能は備わっています。(CPUに内蔵)
しかしゲームは負荷がとても重く、普通の処理能力では追いつきません。
グラフィックボードは高度な映像処理を専門に行うので、ゲームや動画編集、3Dモデリングなどの処理が快適に出来るようになります。
PCゲームでは必須
ゲームは精度の高いグラフィックを常に映し出す必要があるので、グラフィックボードが必須になります。PCの映像処理が低いと画面がカクカクしてしまいます。
グラフィックボードの性能によってゲーム映像の滑らかさと画質は決定づけられます。
PCの他パーツ性能が良くても、最終的にはグラフィックボード次第です。
ゲームへの影響
グラフィックボードは具体的にどんな影響があるのでしょうか?
「フレームレート向上」と「グラフィック品質を上げられる」という大きな2つの影響があります。
フレームレート向上
フレームレート=1秒間に表示される画像の数
グラフィックボードが高性能になるほどフレームレートが高くなります。
現状のゲーム機(PS5&switch2)では120fpsが限界ですが、ゲーミングPCは120fps以上が安定して出力できます。
オンラインゲームでは精度が高くなるので、有利な環境でゲーム出来るでしょう。
グラフィック品質を上げられる
近年のゲームは画質の設定が出来るようになっています。
性能の高いグラフィックボードは、解像度(4K、WQHD)やレイトレーシング等を高品質に設定できます。
映像表現が凄いアクションゲームやオープンワールドを思う存分楽しめるでしょう。
ゲーミングPCにおけるパーツ重要度
ゲーミングPCのパーツの中ではグラフィックボードはどれほど重要なのでしょうか?
ゲーミングPCのパーツ重要度
- グラフィックボード
- CPU
- メモリ
- ストレージ(SSD)
- 電源ユニット/冷却ファン
- 周辺機器
今まで普通のPCを使っていた人は馴染みがないかもしれませんが、
ゲームを遊ぶ上では一番重要なパーツになります。
ゲーミングPCを選ぶ際はグラフィックボードを最優先で考え、最悪他のパーツ性能を落としてでも妥協してはいけないです。
PCパーツのバランスは重要
とはいえ、グラフィックボード性能に合わせて他のパーツも組む必要はあります。
PCのパーツ性能に偏りがあると、性能が100%発揮できなくなります。
性能の高いグラフィックボードを選ぶなら、CPUやメモリ等も高水準の構成にしましょう。
グラフィックボードは高価
グラフィックボードはパーツ単体だけで約5万~10万円以上します。
最新モデルになると20万円以上することもあります。
ゲーミングPCが普通のPCよりも価格が高い理由がグラフィックボードの影響です。
ただし、ゲーミングPCの価格を下げたいがために、グラフィックボード性能を落とすことだけはやめましょう。ゲーム環境全てが悪化してしまいます。
グラフィックボードとGPUの違い

グラフィックボードとGPUは同じように言われますが、実際には違うものです。
- グラフィックボード:GPU、冷却装置、端子を搭載した総合パーツ
- GPU:映像処理を行うチップ。グラフィックボードの心臓部
GPUはグラフィックボードの中身の1つ
GPUはグラフィックボードの中にあるチップ本体です。
GPUこそが映像処理を行う根幹を担っています。
グラフィックボードの構成
グラフィックボードはGPUを動かすための必要なものを搭載した総合パーツです。
4つのパーツで構成されています。
- GPU
- VRAM
- 冷却ファン
- 端子
これら全てをまとめたものをグラフィックボードと呼びます。
VRAM
VRAM(GPUメモリ・ビデオメモリ)は、画像の内容を一時的に保存します。
データを一時的に保存するパーツは「メモリ」とも役割が似ていますね。
PCのメモリは全体のデータ保存をするのに対し、VRAMは画像の処理に特化しています。
VRAM性能によっても、ゲームの映像の快適さを左右します。
容量が大きくなると性能が高いです。
冷却ファン
CPUファンと同じように、グラフィックボードにも冷却ファンを搭載しています。
グラフィックボードは負荷が相当重いので冷却ファンの能力が重要です。
性能の高いグラフィックボードはファンが大きくなったり、数が多くなります。
ハイスペックPCは高い冷却性能を持った水冷式を採用している製品もあります。
内蔵GPU
CPUの中にGPUが内蔵されている製品があります。(普通のPCは内蔵タイプが多い)
グラフィックボードを搭載していないPCが映像を出力できるのは、内蔵GPUがあるからですね。
しかし、内臓GPUはゲームをするのに必要な3Dグラフィックを処理できません。
まともにゲーム出来ないので、ゲームしたい人は内蔵GPUタイプのPCだけは選ばないように。
メーカー
GPUを設計しているメーカーと、グラフィックボードを製造しているメーカーがあります。
それぞれのメーカーについて紹介します。
GPUメーカー
NVIDIA | GeForce |
AMD | Radeon |
インテル | Arc |
NVIDIAとAMDの2つが基本です。
CPUで有名なインテルは2022年にGPU業界に参入しました。
性能に優れたNVIDIAと、コスパに優れたAMD、
ゲーミングPC購入の際はどちらかを選択する形になります。
NVIDIA 「GeForce」

エヌビディア・コーポレーション(NVIDIA Corporation)はアメリカの半導体メーカーです。
ゲームに最も向いているシリーズ「GeForce」(ジーフォース)があります。
性能がとても高く、より快適にゲームを遊ぶならオススメです。
PCゲーム市場においては、NVIDIAがシェア率70%以上を占めています。
参考:STEAMハードウェア&ソフトウェア調査
AMD 「Radeon」

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(Advanced Micro Devices)はアメリカの半導体メーカーです。「エーエムディー」と呼ばれています。
ゲームに適したシリーズ「Radeon」(ラデオン)があります。
GeForceより価格が安く、コスパに優れています。
PS5にはAMDのCPU「Ryzen」、グラフィックボード「Radeon」を採用しています。
インテル「Arc」

インテル(Intel)は最大手のCPUメーカーです。
PCのCPUはインテルを使用している人も多いでしょう。
インテルは2022年から「Arc」GPU業界に参入しました。
まだGPU製品のラインナップは少ないです。
性能については情報が少ないのでネットで調べづらく、優れた性能のGPUはまだ無いので推奨はできません。
今後NVIDIAやAMDのライバルとして強くなる可能性もあります。
グラフィックボードのメーカー
GPUチップをNVIDIAやAMDから仕入れ、グラフィックボードとして組み立てて販売します。
冷却性能、VRAM性能、静音性、見た目、価格の違いがあります。
簡単にグラフィックボードメーカーを紹介します。
- ASUS(エイスース):性能が高く定番のグラフィックボード
- MSI(エムエスアイ):冷却性能と静音性に優れている
- ZOTAC(ゾタック):コスパに優れ、小型モデルも充実しています
- GIGABYTE(ギガバイト):コスパに優れた製品から高品質まで多彩なラインナップ
- 玄人志向:日本ブランドで安心できる
- Palit(パリット):NVIDIA専門で品質が高くゲーマー向き
- Sapphire(サファイア):パフォーマンスの高いAMD専門のメーカー
定番のASUSかMSIがおすすめ!
グラフィックボードのスペックの見方

最後にゲーミングPCの性能の見方を確認しましょう。
初めてだと少し難しく感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば大丈夫です。
NVIDIAの「GeForce」とAMDの「Radeon」で若干見方が異なります。
GeForceの見方
ゲーミングPCの製品を見ると「GeForce RTX 4080 SUPER」という形でグラフィックボード性能が記されています。
ブランド名、シリーズ、世代、性能が記されていますが一見何がなんだか分かりません。
1つ1つ分けて見てみましょう。
GeForce RTX 40 80 SUPER
ブランド シリーズ 世代 性能 接尾辞
シリーズ: RTX>GTX>GT(性能順)
世代: 50が最新世代
性能: 数字が大きいほど高性能
接尾辞: Ti SUPER>Ti>SUPER>なし(性能順)
GeForceシリーズはRTXが現在の主流になっています。
前半2桁は世代を表しています。
40が人気で、50は最新の高性能モデルです。
後半2桁はランクを表し、数字が大きいほど高性能です。
70、80、90は高性能です。
接尾辞がついていると、同じ世代ランクのものより性能が高いです。
Radeonの見方
Radeon RX 7 900 XTX
ブランド シリーズ世代 性能 接尾辞
シリーズ: RもあるがRXがゲーム向き
世代: 9が最新世代
性能: 数字が大きいほど高性能
接尾辞: XTX>TX>Pro>なし>SE>LE(性能順)
GeForceと同じように書かれているようで、若干読み方が違いますね。
前半1桁部分が世代、後半3桁が性能を表しています。
3桁部分は500、600、700といった形で、
性能が高くなるにつれて数字が大きくなります。
まとめ
グラフィックボードは映像処理を専門に行うパーツです。
性能に応じてフレームレートと画質を左右します。
ゲーミングPCの中でも最重要なパーツなので、性能には妥協しないようにしましょう。
メーカーは性能が高いGeForce、コスパに優れたRadeonがあります。
自分に適したものを選びましょう。
ゲーミングPC選びに困っていませんか?
CPU、グラフィック、メモリ、ストレージなど、
注意すべきことが多く、難しいと感じる人もいるでしょう。
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