この記事の内容
- ゲーミングPCの電源ユニットとは?
- 電源容量が足りないと起こること
- 電力の変換効率
- 80PLUS認証
PCの電源ユニットって言われても、「そんなに重要なの?」と疑問に思うでしょう。
CPUやグラフィックボード等、ゲーミングPCで優先的なパーツは他にあるので、
電源のことは忘れてしまう人もいると思います。
しかし、ゲームの安定した動作には品質の良い電源ユニットが欠かせません。
電源ユニットが原因でエラーが頻発ということもありえます。
この記事ではゲーミングPCの電源ユニットを解説します。
役割、ワット数、電源が足りないと起こること、電源効率、種類が分かります。
ぜひ参考にしてください。
ゲーミングPCの電源ユニットとは?

電源ユニット(Power Supply Unit:PSU)は、
コンセントからの電源をPCの各パーツへ向けて供給する役割があります。
マザーボードやCPU、グラフィックボードといった全てのパーツに電力を届けています。
電源ユニットがちゃんと電力を届けられないと各パーツの動作が安定しません。
ゲーミングPCのせっかくの高性能を発揮できず、不具合やエラーが発生するでしょう。
縁の下の力持ち的なパーツですね。
ゲーミングPCの性能によって必要な電力数は異なります。
購入するPC構成に合った出力(W)を選びましょう。
電源が足りないときに起こること

電源が足りないと具体的にはどういう現象が起きるのでしょうか?
よくあるパターンは以下の4種類
- 起動しなくなる
- 強制シャットダウンや再起動が発生
- ゲーム動作が不安定になる
- PCが壊れやすくなる
電源が足りないと、そもそも電源が点かなかったり起動が不安定になります。
特に発生しやすいのは、処理が重い動作を行ったときにシャットダウンや再起動してしまうことです。
また、十分な電力が供給できないとCPUやグラフィックボードは本来の性能を発揮できなくなります。結果的にゲームの動作を処理できず、カクカクしたりフリーズが起きてしまいます。
さらにPCの各パーツは無理して動作するので、耐久性に悪影響がでます。
PC寿命は格段に短くなってしまうでしょう。
電源ユニットのW(ワット)数

電源ユニットのワット数はどのくらいなのでしょうか?
性能に応じたW数をまとめてみました。
- 普通のPC:~400W
- 性能低めのゲーミングPC:400~500W
- ミドルスペックPC:500~700W
- ハイスペックPC:700W~1000W
簡単な指標として覚えておきましょう。
500W~700Wを目安とするのがオススメです。
電力の負荷率
電力容量に対してどれくらい負荷が掛かっているかが「負荷率」になります。
500Wに250W使用で負荷率50%
800Wに560W使用で負荷率70%
ギリギリの電力で常に使うと、電源が頑張りすぎて消耗が激しくなります。
最大容量の50%前後が最も効率がいいと言われています。
上の表で紹介したW数は負荷率50%での動作を考えた数値になっています。
電力の変換効率
電源ユニットはコンセントの交流電力(AC)を、パソコンが使える直流電力(DC)に変換して供給しています。
しかし、この変換の際はすべてが変換できている訳ではなく、多少の電力は無駄になっています。
電源効率はどれだけ効率よくPCに電力を送れているかを示す指標で、
この効率が高いほど、無駄な電力と発熱を抑えられるようになります。
例えば、80%の変換効率の電源で300W使う場合、
実際には375Wが必要になります。
電源効率が高いメリット
電源効率が高いと4つのメリットがあります。
- 電気代が安くなる
- 発熱しづらい
- 音が静かになる
- パーツ寿命が長くなる
使う電力が少ないので電気代が安くなります。長くゲームする人ほど恩恵があります。
効率が高いと、より少ない電力で済むので発熱が抑えられます。
発熱しなければ冷却ファンの回転も少なくなるので、PCの音が静かになります。
逆に電源効率が低いと、電気代が高くなり発熱もしやすいです。
80PLUS認証
ゲーミングPCの電源ユニットの効率を判断できる指標として「80PLUS認証」があります
80PLUSを確認すれば電源効率の性能が分かります。
この認証のおかげで、昔には多かった粗悪品や効率の悪い電源ユニットは少なくなりました。
80PLUS認証のランク
電源負荷率 | 20% | 50% | 100% |
---|---|---|---|
スタンダード | 80% | 80% | 80% |
ブロンズ | 82% | 85% | 82% |
シルバー | 85% | 88% | 85% |
ゴールド | 87% | 90% | 87% |
プラチナ | 90% | 92% | 89% |
チタニウム | 92% | 94% | 90% |
80PLUSは6つのランクがあります。
スタンダードから始まり、チタニウムが最高のランクです。
価格の安いゲーミングPC(エントリーモデル)にはブロンズを多く搭載しています。
快適性を求めるならゴールド以上が効率が高くオススメ。
ゲーミングPCの製品詳細を確認すると、
「○○W電源 80PLUS ゴールド」という形で表記されています。
80PLUSのランクが高いと価格も高くなるので注意しましょう。
電源ユニットの種類

電源ユニットはサイズ、ケーブルタイプ(プラグイン)の種類があります。
サイズの種類
ゲーミングPCに使われる電源サイズは主に3つです。
ATX:一般的なサイズ。
EPX:ATXの高機能版。
SFX:小型PC向けのコンパクトサイズ
ATX
幅 150mm × 高さ86mm × 奥行140~180mm
標準的なゲーミングPCはこのサイズが使われます。
ミドルタワーやフルタワーケースのPCまで対応しており、性能と価格のバランスが良いです。
ATXを選んでおけば間違いはありません。
EPS
ATXの高性能版としてEPSがあります。
基本的には業務用やサーバー用として用いられます。
一部のゲーミングPCには使われますが上級者向けです。高性能ゲーミングPCやクリエイターPCで使用できます。
SFX
幅125mm × 高さ63.5mm × 奥行100mm
小さいサイズの電源ユニットで、ミニタワーなどの小型PCで使われます。
性能には限界があり、価格は高めになっています。
SFX-L(SFXロング)と呼ばれるSFXの高性能版もあります。
SFXより性能と静音性が強化され、小型PCで高性能を作るならオススメです。
ケーブルタイプ
一部の電源ユニットはプラグインに対応したものがあります。
これにより、必要なケーブルだけを接続できます。
PCケース内のスペースに余裕ができ、メンテナンスしやすく見た目もスッキリします。
- フルプラグイン(モジューラー)
- 全ケーブルが着脱可能です。
- 使用しないケーブルを外せるので配線がスッキリします。
- セミプラグイン(セミモジューラー)
- 一部ケーブルが固定されています。
フルプラグインより価格が安いです。
- 一部ケーブルが固定されています。
- 直付け(ノンモジューラー)
- すべてのケーブルが本体に固定。
価格は最も安いですが、配線がぐちゃぐちゃなりやすいです。
- すべてのケーブルが本体に固定。
初心者の方は扱いやすいフルプラグインかセミプラグインにしましょう。
まとめ
ゲーミングPCの電源ユニットは、各パーツに電力を供給する重要な役割があります。
購入するゲーミングPCの性能に合わせて電源容量を決めるのがコツ。
500W~600Wが人気です。高性能なゲーミングPCなら700W~800Wにしましょう。
規格はATX、80PLUSブロンズ以上(ゴールド◎)がおすすめです。
ゲーミングPC選びに困っていませんか?
CPU、グラフィック、メモリ、ストレージなど、
注意すべきことが多く、難しいと感じる人もいるでしょう。
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